月と海の間で

ゆらゆらと 波にゆられて 思うこと

恐怖という圧力の後にくるもの〜終わり

youtu.be

 

ハワイに移住して 2年目だったか 日本の番組制作の会社が ハワイに移住した

女性を 探していた。最初は その頃 勤めていた店の 社長夫人に問い合わせが

きたのだが 彼女が 席を外していると伝えると 私が どういう経緯で ハワイに

いるのか?という質問になり 簡単に説明しているうちに じゃあということで

私が出ることになった。家族をテーマにしていたので 両親をつれてくることに

なった。

 

あんなことがあった私だが 二十歳になる前に 自分で ようやく折をつけた。

実は とても簡単なことだった。母親を 16の時に無くし 長男として 兄弟の

面倒を父と見ながら 成長してきた父には 自分の子供を どのように育てていい

のか わからなかったのだ。それだけだ。

 

番組の収録中 それぞれが 別の場所で インタビューを受けるシーンがあった。

私は そのシーンを 送られてきた ビデオを見て 初めて知ることになった。

そして 呆れた。

私に対する質問は ”お父さんとは どういう関係でしたか?”。

答えは ”大嫌いな存在でしたね。飲むと暴力振るうし.....”。

そして それを どのように繋いだのかというと 彼らは それを 父に見せて

それに対する リアクションを テープに収めたのだった。

父は ”そんな風に思われていたとは 全然気付きませんでした”と言った。

ぼこぼこにしたの 覚えてますか?と聞かれ ”いやー、覚えてません”と答えて

いた。

怒りに飲み込まれて 狂っていたのだから もちろん 覚えていないだろう。

正気の人間は 鼻が折れて 血が出るほど 人を打ったりはしないものだ。

 

面白いもので 約1時間半の番組に仕上げられ 全国ネットで 放送された後、

局には 500通近い 感想が送られてきた。制作担当者は オリジナルを 

父に送り コピーを 私に送ってくれた。そのほとんどが 父に対する 励ましの

言葉だった。

アメリカでは 考えられないことなのだが 日本人は とても寛容で 理解が

深い人種だという 印象を受けた。

 

私の観点は どちらが正当だったのか?というところにはない。

わかって欲しいのは 怒りの感情が いとも簡単に 人を飲み込み そして 

思ってもいない方向に 誘って行くということだ。そこで 完全に 怒りに自分を明け渡すと それは 他人の命を 奪うことに繋がる。

 

当時の私は 早く時間の過ぎることだけを 願っていた。

義務教育さえ終えれば 私は 自分を自由にできると 思ったからだ。

そうすれば 私は 家を出て 遠くへ行く。父から離れれば 私はもう この人を

殺そうなどとは 思わずに済む。

それは 私に対する 究極の救済方法だった。

そして 時が来て 私は それを 実行に 移すことになる。

 

そこからは 自分の第2の人生だった。

 

そういう形で 親と決別したことを 私は 残念なことだと 全く思わない。

そして 似たような感情を抱える 若い人たちがいたら とにかく 自分で

自分の人生を 歩み進める力を つけることのほうを お勧めしたい。

道無き道を歩むのは 決して簡単なことではない。

けれども 自分で切り開く分 それは その人の力になっていく。

そして 振り返った時 そこには あなたが 歩いて来た道が見える。

 

そして 人ならば 他人に対し 恐怖を植え付けるような行為は 決してしては

いけない。

私たちは 他人を挑発することで その人に 問題を起こすために 生きている

わけではない。

その人の中にある 光の部分を 輝かせるために ここにいる。

あなたの中にもある 暗い過去に 光をあてるのは 誰かのふとした笑顔や

ちょっとした 優しさかもしれない。

人生は 怒りを抱えて生きるには 短すぎる。


それに 沢山の人が 気づきますように。

そして 子供達が 安心して学べる環境が 世界中に 整いますように。